滋賀県の南東部に位置する日野町(ひのちょう)は、鈴鹿山脈の山麓から湖東平野に向かって広がっています。日野町の人口は約21,000人、戦国武将の蒲生氏郷や近江日野商人を輩出した歴史ある町です。
さらに、日野町原産の日野菜が有名で、ホンシャクナゲなどの天然記念物があるなど、自然豊かな地形から生み出される風土や歴史・文化は、いまなお人々に受け継がれています。
先人たちから受け継いできた誇りや想いを大切に、住民が主人公となり、持続可能なまちづくりを進めています。
日野町をぜひご堪能ください。
江戸時代から明治時代に活躍した近江商人。その中でも日野町を出自とする「日野商人」は、日野椀と日野合薬を主力商品として扱い行商を広げていきました。そうして蓄えた資本をもとに東北・関東・東海地方の農村部へ酒・醤油・味噌など醸造品の出店を営み、「三方よし」の精神をもとに、商売の礎を築いていきました。
日野菜はその名が示すとおり、日野町を発祥地とするカブラの一種です。
漬物は「さくら漬け」の名で親しまれており、由緒正しい、歴史ゆかしい伝統野菜です。
2022年には、農林水産省が認定する地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
蒲生氏郷(がもううじさと)公は、日野中野城で蒲生賢秀の子として生まれました。
織田信長に従い、信長の娘冬姫を妻としました。信長が本能寺の変に倒れた後、豊臣秀吉に従い、天正12年(1584)戦功によって伊勢松ヶ島12万石に転封されました。
天正18年(1590)の小田原陣の後、秀吉は氏郷を奥州の押さえとして会津黒川92万石に封じました。氏郷は、自分の故郷日野の若松の森にちなみ当時の黒川の地を若松に改めました。
850年以上続く「日野祭」は、馬見岡綿向神社の春の例大祭で、滋賀県の無形民俗文化財にも指定され、毎年5月3日に催行されます。各町内から出される16基の曳山の巡行が渡御行列と併せて行われ、家の中から祭りを楽しむために設けられた「桟敷窓」も日野祭の特徴的な風景です。
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