引き継がれる、伝統と技。 陶磁器のまち「有田町 ARITA」。佐賀県の西の端に位置する、人口およそ20,000人の小さな町。美しい景観を 誇る田園地帯や、黒髪連山など豊かな自然に恵まれ、古くからやきものの町として栄えました。特産品である「有田焼」は、17世紀初頭に朝鮮人陶工によって始められた、日本で最初の磁器で、2016年に創業400年を迎えました。有田焼を育んだ有田内山地区の町並みは、国の「重要伝統的建造物群保存地区」に 選定されています。江戸後期から昭和にかけての窯元、商家、洋館などが立ち並んでお り、登り窯の廃材を利用したトンバイ塀が、通りに独特の風情を醸しています。毎年ゴールデンウイークに開催される「有田陶器市」は、7日間の期間中に100万人以上の お客様が国内外から訪れる国内最大級の陶器市として有名です。一方で有田町は「棚田」という特徴的な景観を持つ稲作地であり、また、「佐賀牛」や 「ありたどり」を生産する県下有数の畜産地でもあります。______________________________【有田焼ができるまで】1:成形(陶土で形を作る工程です。大きく分けて、ろくろ成形と鋳込み成形の2種類があります。成形し乾燥させた後、約900度の素焼き窯で焼き上げ、強度と吸水性を高めます。)2:下絵付け(呉須で文様を描きます。)3:施釉(磁器の表面にガラスの光沢を与えるために釉薬をかけます。)4:本焼(本焼き窯で約1300度の高温で焼き上げます。)5:上絵付(焼成後の釉薬の上に色絵具で文様を描きます。)6:上絵付焼成(赤絵窯に入れて約800度で焼き上げます。釉薬の上に色絵具が焼き付いて完成します。完成した作品は、成形直後の素地よりも15%ほど縮みます。)